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農産物直売所の交流機能

南魚沼市地域振興局様のご依頼で農産物直売所の繁盛のポイントについて講演してきました。



今回のポイントは農産物直売所での交流について。
農産物直売所では消費者との交流がスーパーなどの競合店との差別化のポイントになると考えられております。しかし、その交流機能はどのような目的意識をもって行われ、交流機能は最大限の役目を果たしているでしょうか?

私は交流というのは農家とお客様である消費者との農産物、食に対する価値観のズレを埋める活動であると思います。大半の農家の皆さまが持っている価値観とは

①安心安全の野菜の価格への理解
②新鮮な野菜は価値が高いという価値観
③地元の農業生産に対する価値観

まだまだあげればキリがありませんが以上のような価値観であると思います。
しかし、今の農産物の購買層の大半はスーパーなどでの購入で育った世代です。その大半は利便性と価格によって青果物を購入して育ってきた世代。もしくはそのような家庭で育ってきた世代かと思います。

つまり消費者の多くは農家の皆さまが持っている食と農に関する価値観とは異なっているのです。この価値観のズレを農産物直売所という舞台で交流を通じて訴えかけていかなければ、多くの消費者に皆様が思う価値ある野菜をスーパーよりも高い値段で買って頂くことは不可能です。

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また、消費者も農産物直売所で農家との交流を望んでいることは多数のアンケートで明白となっております。消費者の方々も農家の皆様と交流を望んでおります。
ぜひ積極的にイベントやレジでの接客を通じて農家の皆様の食や農に関する思いを農産物直売所でぶつけて下さい。短期的ではなく長期的な展望で皆様の価値観に同意する仲間を増やしていってください。

そうすればスーパーとは全く違う価値のある店舗になると思いますよ。

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「野菜の見分け方セミナー」けど、野菜の前に…

新潟県小千谷市で野菜の見分け方についての講演をしてきました。

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一般消費者の買い物時の野菜の見分け方についてですが、実はもっと大切な前提条件がございます。
それは時間が限られているということです。
一個一個の農産物の見分け方を指導したところで、実際の日々の買い物で活用できなければ知識も無駄になってしまいます。そこで私が推奨するのは以下の順番で美味しい野菜を目指すという点です。

販売店→鮮度→形→農家

いきなりミクロの視点で農産物を一個一個チェックするのではなく、先ずは信頼できる販売店を見抜くというマクロの視点で捉えるということです。いい販売店は鮮度管理が当然いいので、状態のいい農産物が常時並びます。

販売店選びとなると大きく分けてスーパーか?農産物直売所か?という選択肢になると思いますが、双方の長所、短所を含め解説しました。

良いスーパーと農産物を見抜くポイント
・直売所>スーパーなのは間違いないが…
・鮮度のいいスーパーを見抜くポイント
・インショップ直売コーナーこそ気をつけろ!
・見切り品は手を出さないほうがいいのか?
・直売所は農家感が共通のポイント!
・直売所で綺麗すぎる店は逆に怖い。
・レジで無茶な質問で困らせてみる








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限られた時間の中で、先ずはいい販売店を見抜く力をつけることが毎日美味しい野菜に出会う近道です。
お気に入りの販売店が見つかったら今度は旬を理解して、一個一個野菜に注目。その後、生産者の名前まで覚えて、信頼できる生産者を見つけるのが理想です。

お気に入りの生産者がみつかったらそれはあなたと生産現場との距離が縮まったことになります。
ぜひ、生産者との距離を縮め、毎日鮮度のいい野菜を手にして頂きたいと思います。




一次産業プロデューサー 山岸拓真

十全なすの十全小学校で食育授業

十全小学校で食育授業を行ってきました。



十全小学校は新潟県の五泉市、旧村松町にある小学校であり、今年度で廃校、統合となる小学校です。
実はこの小学校の位置する旧村松町十全地区は新潟県の伝統野菜である十全なすの新潟の起源となっております。
十全なすとは→新潟白十全なすが本当の十全なす - evergreen ~畑に行く新潟の野菜ソムリエ~

ところが、この地域を見渡しても『十全』という地名の表記は少なく、私が確認しただけでは十全地区土地改良センターのみでした。さらに小学校の廃校となると、一層『十全』という名前が失われ、十全なすの起源である地区のアイデンティティが弱くなる恐れがあります。



一個の地名が失われるということは、その地域のアイデンティティが失われる危険性があり、結果として知らないうちに地域の食文化も失われる可能性があります。
実は私は生まれは東京都ですが、新潟県の旧黒埼町出身です。新潟県の旧黒埼町は平成の大合併に先駆けて2001年に合併し、現在は地名として残ってることはありません。今では、合併後にも地名を残す地域が多くなってきておりますが、当時はそのような声もまだまだ小さかったのでしょうか。
そんな黒埼が今でも知っている方がいたとしたら新潟の伝統野菜『黒埼茶豆』のおかげもあるでしょう。
新潟の伝統野菜黒埼茶豆とは→黒埼茶豆を作る風土、種、文化 - evergreen ~畑に行く新潟の野菜ソムリエ~




このように一個の農産物が、地域のアイデンティティを残すことに影響を与えていることもあります。
十全小学校は廃校となり、地域に十全地区を示す看板が一つも無くなったとしても、十全なすという地域資源が、残れば地域のアイデンティティは薄まられることはないかもしれません。
一番の危惧されることは、十全という地名が無くなり、アイデンティティが失われ、十全なすという地域資源が生まれた地という認識が無くなり、十全なすを取り巻く食文化が継承されなくなることです。

継承が途絶えた食文化は決して元には戻りません。
先人の方々が美味しいから残した食文化、地域の資源を大切に。





さて、肝心の授業ですが、十全なすと五泉の里芋のお話をしてから、のっぺを作りました。



新潟の郷土料理の一番手に挙げることが多いのっぺですが、実は新潟だけの郷土料理というわけでもなく全国各地で名前を変えつつ郷土料理として親しまれております。
新潟県の特徴は里芋をとろみとして利用することでしょう。里芋のとろみがないのっぺは新潟の郷土料理ではないですね。



生徒作のっぺ



今回は小学校3,4年生の授業でしたが、この時期はとにかく『料理』への興味をもって頂く時期かと思います。
もっと言うと『料理』ではなく『食』かと思います。

食育授業となると、たいてい『調理』にいきがちですが、それだけでは勿体無い。もちろん、調理は大事ですが、それだけでは足らないかと私は思います。もっと幅広く捉えて、食育授業を展開すべきと私は考えます。
例えば、テーブルセッティングや、メニューブックを書いたり、箸などのカトラリーを作ったりなんて授業もいいかもしれません。
『調理』というものに興味をもつ子もいれば、カトラリーをつくる製造、メニューをつくるデザインに興味をもつ子もいるでしょう。全てひっくるめて『食』を取り巻く勉強であり、どれもが『食』に興味をもって頂くキッカケになると思います。
現代では『食』は軽視される一方で、大切にしようとする動きも高まってきています。
食育授業も『調理』以外の面を充実させ、『食』に対する興味をもつお子さんをもっと増やし、豊かな食空間を実現しようとする人材が増えるようにすべきと私は考えます。









一次産業プロデューサー 山岸拓真





三条市でトークセッション

新潟県三条市でトークセッションに参加してきました。



新潟県三条市で開催された平成25年度農業活性化研修会・取組自慢(成果発表)大会のイベント。
三条市が今年度、第2次農業活性化プランとして「農業担い手育成塾」を開設。10人の若手農業者が参加し、14回コースで売上アップ策、商品の強みと売りの検討、販売戦略の作成、営業力強化などを学び、農業経営改善に向けた具体的取り組み計画の作成、実践を行い、今回はその成果発表会。
その発表会に合わせて國定三条市長と「農業担い手育成塾」の塾長である今井氏とともに、私もトークセッションに参加させて頂きました。



セッションでは農産物の価値の上げ方についてのお話がメイン。

現在、農産物直売所に併設するレストランの企画を練ってる段階ですが一つのキーワードなっているのが『時間』居心地のいい空間を提供し、滞在時間をいかに長くして、お店のコンセプトを伝えるか。ハードだけでなく居心地のいい空間の構成要素となる一つが『会話』だと私は思います。



レストラン同様に農産物の付加価値化も同じこと。価値を伝えなければいけない。
店頭POPや、オンラインショップでコダワリを文字でおこすだけでは足りない。
そのためにはある程度の滞在、体験時間が必要。その時間の作り方に柔軟な発想力が必要なのだと思う。
ところが、現在、新潟県ではこのような体験時間に飛び込もうとする消費者が絶対的に少ない。農業系のイベントは各地で行っているが、こっちのイベント参加者があっちにも。そして、イベント参加者同士で知り合いになるケースが多々ある。
もちろん、これも素晴らしことだし批判はしない。むしろ大歓迎であり感謝。
しかし、そのコミュニティは一般消費者からみたら圧倒的に少数で、そこから一般の消費者にいかに派生させるか?が今後の課題なのは間違いない。

『あー。なんかやってるよねー。』

これが大多数の消費者の声だ。この層をいかに巻き込んでいき、農産物の価値を伝えきれるかどうかだと思う。
野菜だけは新鮮で、美味しい野菜を買いたい。コダワリ野菜を買いたい。という需要をもってる一般消費者は今後も増えていくと思う。

そんな一般消費者はぜひ身近な農業イベントに参加して頂きたい。収穫体験や、講演会。農家レストランでもいいし、小さな直売所の炊き出しでもいい。
インターネット検索やら雑誌やらで情報を得ようとするのではなく、自ら開拓して頂きたい。
雑誌やインターネットの情報は認知としての効果はあるが、それでは価値は伝えきれない。農産物の本当の価値を知るには農家との会話を通じて、食べて、時間を過ごす体験が不可欠だ。
まして新潟県はわずか数十分で農家に会える地理的条件に恵まれている。

素晴らしい農産物に出会う、気づくチャンスはすぐそこにあるのです。



一次産業プロデューサー 山岸拓真



イベント詳細はケンオー・ドットコムさんのリンクどうぞ↓
三条市が平成25年度農業活性化研修会・取組自慢(成果発表)大会、市外も含めて62人が参加 (2014.3.10)




東京で新潟の伝統野菜の講演をしてきました。

東京の秋葉原でNPO法人野菜と文化フォーラム主催の野菜の学校が開催されました。
野菜の学校2013→●野菜と文化のフォーラム●






野菜の学校は毎年各県の伝統野菜にスポットを当て、全国の伝統野菜を文化と風土の面から掘り下げる会です。前回の新潟開催は2年前で長岡野菜がテーマだったのですが、今回は私が講師として新潟全土の伝統野菜にスポットをあて、紹介してきました。







新潟県外の方々が中心の講演ということでしたので、先ずは新潟県の風土と文化の話を中心に。

名称未設定


新潟県の地勢は中部地方の北側に位置し、日本海に面する。全国第五位の面積を持ち、沖合に佐渡島、粟島が浮かぶ。広大な越後平野には水田が広がり日本一の穀倉地帯となっています。
日本海に面して広がる越後平野、高田平野、柏崎平野は水田地帯の中心であり、背後には山々が連なり、朝日山地と飯豊山地が山形県とをわけ、太平洋側と日本海側の自然、文化を二分する越後山脈が南部の県境につらなる。南西部にかけては妙高山と飛騨山脈の北端が日本海にそそりたっている。
河川は信濃川、魚野川、阿賀野川などが河岸段丘や扇状地をつくり、下流には平野をつくって農地を提供してきました。越後平野には海岸にそって長く大きな砂丘が発達しており、海沿いの地域では積雪量はそれほど多くないが、内陸に向かうにしたがって多くなっております。
秋が深まると大陸からの冷たい風が日本海で暖められ対流をおこし、積雲や積乱雲を発生させます。
この雲は季節風に流され次々に海から山に向かっていきます。上空では雷が発生し、窒素が自然発生します。窒素は雪と一緒に降り注ぎます。この雪こそが新潟の米を生む恵みの雪なる。雪は徐々に溶け始め前述の760を超える河川によって隈なく農地を潤します。





また、文化的には面積が広いために庄内、会津、関東、北陸、信州といった性格が異なる文化圏に接し、北前船で北海道や関西圏とも交流があり、ある程度閉鎖感を作る新潟県を取り巻く山々がその食文化を維持する役割となっております。
新潟県は上越、中越、下越、そして佐渡地方という区分のされ方をしておりますが、このような分け方は文化的な意味合いが強く、その土地土地で多様な食文化を形成しております。




このような新潟県の多様な食文化から生まれた代表的野菜がナスです。
新潟県はナスによって食べ方を変え、またその食文化と風土との関わりによって品種を多彩なものに分化させてきました。





今回用意したのは以下のナス。
講演では一個一個解説したのですが、ここで話すとブログが終わらないので私の過去ブログのリンクを参考にして下さい。




長岡巾着なす
長岡巾着なすの小林さん。 - evergreen ~畑に行く新潟の野菜ソムリエ~






梨ナス





白十全なす
新潟白十全なすが本当の十全なす - evergreen ~畑に行く新潟の野菜ソムリエ~






久保ナス
伝統野菜の久保ナスと新潟のナス文化 - evergreen ~畑に行く新潟の野菜ソムリエ~






笹上白なす







柏崎白なす
柏崎の伝統野菜、緑なす - evergreen ~畑に行く新潟の野菜ソムリエ~








豊栄やきなす
種と栽培技術=財産 - evergreen ~畑に行く新潟の野菜ソムリエ~






越後白なす
白なすについて世界一マニアックな話をしてみる - evergreen ~畑に行く新潟の野菜ソムリエ~




スクリーンショット


縦に長いために同一県でありながら風土が多彩という新潟県の地理的条件が、ナスという素材にもその土地土地の風土と文化を強く影響を与えている。逆に考えれば、一個一個の伝統野菜から、当時の食文化や、風土や暮らしぶりが学べる。
伝統野菜とはそのような多彩な文化の象徴となるべき野菜であり、文化財であると言える。




このような伝統野菜のセミナーや講演は近年増えてきているが、風土と食文化を語らず伝統野菜を語っても全く説得力がない。なぜならこのような伝統野菜は文化財あり、その文化財としての価値こそが他の一般的に販売されている野菜には全く違うところであり、長所だからである。
その土地の風土と食文化、そして農家の技術。これらを掘り起こし、一個の伝統野菜としての価値を高めていく必要がある。






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一次産業プロデューサー 山岸拓真

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