新潟の伝統野菜、長岡野菜

まちなかキャンパス長岡の出張講座で長岡市和島地区に行って来ました。





テーマはもちろん長岡野菜。






長岡市和島地区は新潟県の海岸線のほぼ中央に位置する地区であり、昔の三島郡和島村です。平成の大合併により、出雲崎町、与板町との「良寛町」誕生を図るが、結局断念。2006年1月1日「平成の大合併」にて長岡市に編入されました。









会場となった和島トゥー・ル・モンドは、築85年の木造校舎(旧島田小学校)をリノベーションした複合施設。
社会福祉法人長岡三古老人福祉会が就労継続支援A型の事業所として、レストランなどの事業を展開しています。













リノベーションされた施設でありながら、このライトの様に、もともとの校舎の雰囲気を想起させる作り。壁には小国和紙を取り入れたり、レストランでつかう箸には地元和島の竹を使った箸なども。
支配人のお話によると、一回校舎自体を持ち上げ、一から基礎工事をやり直したらしい。













講座では、今回は特に『優位性』『文化財』をキーワードにして全編ををお話しました。



優位性とは、その地域でしか穫れない野菜には理由があるということ。
それは、種であったり、気候によるものだったり、栽培技術であったり。
優位性を紐解くから、その地域の素晴らしさに気づくキッカケになる。


文化財とは伝統野菜を単なる野菜という食糧のみで捉えることなく文化的価値で評価するということ。
伝統野菜は過酷な環境下、栽培の難しさを乗り越え、地域に愛され時代に引き継がれてきた。その伝統野菜には郷土食を始めとした地域の食文化そのものを含んでいる。







長岡野菜の長岡巾着茄なす


長岡巾着なすは『ふかし茄子という』郷土料理とともに時代に引き継がれてきた。伝統野菜が失われると失われるということは、郷土料理も味気ないものになり、失われる可能性が高まる。
1個の野菜が失われるということは地域の食文化、さらにはアイデンティティをも失う危険性を秘めている。
伝統野菜の継承は文化の均質化に対する戦いだ。





そして、実はこの文化財である伝統野菜の種は、みなさんの全く知らないとこで絶滅している。




例えば、この柏崎の伝統野菜である刈羽節成きゅうり。
数年前に復活され、今も微力であるが生産されているの。
しかし、種屋の話では刈羽節成きゅうりは、様々な種を保持している保管庫の『整理』の対象であったらしく一年遅かったら完全に絶滅していたらしい。

絶滅は保管庫の『整理』という極めて機械的な作業によって今も失われ続けているのです。





私は伝統野菜の文化的価値の話をする時に必ず古民家の話をする。
『人が住まなくなった。古くなった。だから壊しましょう』
現在では古民家鑑定士という資格があるらしい。
古民家を固定資産税以外の文化的価値の側面から評価する。
先人たちに愛され、引き継がれてきた文化財を時代に引き継ぐためだ。










この会場となった築85年の木造校舎をリノベーションした和島の「トゥー・ル・モンド」も文化財だ。
『100年前も、100年たった今ものびのびと夢をうたえる場所』
支配人の話では毎日のように地元の方々が訪れ、同窓会の依頼も多いという。





伝統野菜も、その土地でしか育たない優位性を知り、文化財として地域の方々に愛され時代に引き継がれていかなければいけないし、その価値をしっかりと伝える人材も必要だ。

こういった講座やセミナーで少しでも多くその価値を伝える人材が増えることを望みます。







一次産業プロデューサー 山岸拓真


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