新潟新発田のアスパラ

新発田のアスパラガス畑に見学に来ました。



新潟県一の出荷量を誇る畑は新発田市の道賀地区にあります。
道賀地区は飯豊連峰を望む加治川の流域にあります。この加治川流域の地域は、昭和41年、翌年42年と二年に渡り大水害が襲いました。二年連続加治川の堤防は決壊、田畑は一面泥の海と化し、多いところは700mmの平均降水量を越えていたといいます。過去幾度もの水害は肥沃な土をこの地域にもたらし、地下水脈が浅いこの道賀地域でアスパラガスは栽培されております。





新発田のアスパラガス。

ユリ科のアスパラガスは江戸時代にオランダ人によって長崎に伝わって来ました。当時はオランダウドやオランダキジカクシなどと呼ばれ、まだ食用ではなく観賞用として栽培されていました。食用とされたのは昭和30年代に入ってから。まだまだ栽培の歴史が浅い野菜であるが、古代ギリシャ、ローマ時代では薬草として重宝されました。『アスパラガス』という名称は『アスパラガス・オフィシナリス』(薬用になる)という言葉からきている。






アスパラガス部会長の阿部さん。
阿部さんが道賀地区でアスパラガスの栽培を始めたのは平成11年。現在では73aのアスパラガスの栽培面積を誇る。もともとの土壌と地下水脈の豊富さ、近さがアスパラ栽培に適していた。アスパラガスは秋に茎芽を刈り取り、地中で冬を過ごす。阿部さんもお話されていたが、この秋の刈り取りのタイミングと越冬の仕方で翌年のアスパラガスの収穫量が変わってくるという。

この道賀地区がある新潟県新発田地域は冬期間、多い時で1m超の積雪量となる。窒素分を含んだ雪と、休田期間、光のない積雪下での微生物の活性化などにより土壌は肥えていく。そして、春を迎え、この豊富な養分をタップリと得ながら新芽が出てくるわけだ。



勿論、豊富な地下水脈の恩寵も重要だ。このように阿部さんの畑は河川敷の直ぐ近く。水脈の浅さがわかる。水分が豊富なので収量も増える。ここが一番の優位性のようだ。





このように地下水を組み上げアスパラガス栽培に利用している。井戸水も以前は家庭用として使われていたようだが、現在では水質が変わってしまったという。水害対策工事の影響と阿部さんはお話されておりました。
また、堆肥は新発田市と連携して資源循環型農業に取り組み新発田市内の有機資源センターで市民や事業者からでる食品残渣や、畜産農家からでる畜糞を原料に堆肥をつくりアスパラガス栽培の品質向上に役立てている。
このように市が一体となってこのアスパラガス栽培を推進している。





こちらの鮮やかなアスパラガスはハウス栽培。アスパラガスはこのように草本が大きくなると黄白い花が咲く。花が咲き、実をつけ、落下する実になるのが雌である。アスパラガスは珍しい植物で、雌雄同体ではない。雄と雌があるのだが、実際は雌か雄かは実をつけるまでわからない。雄と雌で収穫量が全く違うという。雌の収穫量は雄の3割りと言われているので、現在販売されているF1種のアスパラガスは殆ど雄とのこと。






阿部さんのご自宅にお邪魔しました。家の前では白の藤が満開。








アスパラガス農家が作る農家料理。浅漬け。
細い、規格外のアスパラガスを軽く茹でてて塩もみしている。味が濃い。
私のイメージでは細いアスパラガスは水分が少なく、アスパラガスの味を堪能するにはイマイチだと思っていたが、逆に水分が少ない分、アスパラガスの濃さを感じる。皮も薄い。





生産者の阿部さんもお話されていたが、アスパラガス栽培を始めてまだ10年余り。アスパラガス栽培の技術は全国的にはまだまだという。今後は、品質向上は勿論のこと、収量を増やす、すなわち栽培期間をいかに長くするか?を課題に取り組むという。

雪と地下水脈という自然の恩寵をタップリと受け、春先に出てくる道賀のアスパラガス。そう思いながら食するとまたまたひと味違ってくる。



6/21日(金)に新発田駅前セキカワカナモノ店さんで、この新発田のアスパラガスを使った料理教室を開催します。
新発田でイベント - evergreen ~畑に行く新潟の野菜ソムリエ〜
お申込み、お問い合わせはセキカワカナモノ店(0254-22-3781)まで。




一次産業プロデューサー 山岸拓真


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