種と栽培技術=財産

新潟市の豊栄笹山地区の田村さんちにやきなすの勉強に。





豊栄やきなす





このナスが根本的に他の一般的なナスと違うところ。
それは自家採種しているナスというとこです。



自家採種とは農家さんが種取りをしている野菜。






ん?あー。






違いますよ。

農家さんは毎年、種屋さんや苗屋さんから種や苗を買ってるのです。


ここで付け加えておきますが、農家さんが種取りをしないことを私は一切否定しません。


F1種、固定種の話になると長くなるので、また別の機会に。











さて、田村さんちのやきなすに話を戻します。

商品名が『やきなす』になります。
焼きなすにして食べると大変おいしことから名付けられました。

元々は宮崎県の品種。えんぴつなすのような細い品種だったのですが、これを昭和の初期頃から選抜していき今のやきなすに固定していったもの。
門外不出の種で、この地区の生産組合でしか栽培できません。

自家採種は種取りの手間もさることだが、種を維持するためには、自然交配にも気をつけなければいけない。



田村さんもお話されてしたが、風上等も考え、ある程度の距離を確保しないと自然交配してしまうこともあるらしい。
実際に、ここ数年は突如緑色の品種とかが登場することも。









田村さんの畑に入って直ぐに気づいたのはとにかく畝の間隔が広いこと。
長岡巾着なす、梨ナス、越後白なす、北条つららナスと色んなナス農家を訪問しましたが、ここまでの間隔はなかった。
実は47都道府県のうちナスの作付面積日本一は新潟県だ。ところが、ナスの収穫量は年間8970トンで14位、出荷量に至っては3010トンで21位に後退する。
これは露地栽培中心で5ヶ月くらいしか収穫時期がなく、露地栽培であってもこのように間隔を多くとる。



もちろん。風通しをよくし、害虫予防のために畝の間隔をとっていたのもあるのだけど、この、やきなす横に広がるタイプらしい。










今日はトマトーンというオーキシンを花に小まめにかけつつ、病気になったナスを取り除いていらっしゃった。
ナスは生殖成長と栄養生長並行タイプだから気温が上がりきらない今の時期はオーキシンを花にかけ子房の形成を促す。






とにかく細かな手入れをしていらっしゃる田村さん。
こんなに丁寧なナス畑は初めてみた。








ここの笹山地区は砂地。
豊栄はおおよそ8号線を堺に土質が黒土からいれかわる。
確かに、先日お伺いしたトマト農家の曽我さんはチェルノーゼムという黒土に近いと仰っていた。
あっちは阿賀野川水系の影響だろう。
ナスは乾燥に弱いとお聞きしていたので尋ねると、地下水を組み上げ、それを張り巡らし、マルチで保湿しているらしい。


といっても、この畑の大きさ。この作業だけでも相当な労働。










さて。田村さんならではのコダワリはというと・・。







すいません。秘密でした。

というよりも、種取りにしても、何にしても生産組合で共有してるので、言っていいことと悪いことがどこまでか曖昧なので私では答えられないというのが本音らしい。
逆に言えば、それほど一個の野菜の種、栽培技術を大事にしているということ。

ただし、生産組合の中でも各々栽培方法は違ってるらしい。


組合の中でも競争し、高めあってるとのこと。



私が自家採種されているナスに感動し、興奮し、質問攻めしたのもあるが、最終的には軽く怒られる始末。




肥料のタイミングにしろ、種取りにしろ教えられるわけないでしょ。







今日ほど、種と栽培技術が農家の財産と勉強させて頂いた時はなかった。

感謝です。










野菜ソムリエ 山岸拓真

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