刈羽節成きゅうり②

柏崎の伝統野菜の刈羽節成きゅうり。

fc2blog_20130817124536e14.jpg

刈羽節成きゅうりは明治末に、柏崎市内橋場町で品種改良され、戦後しばらくまで国内はもとより、北米や中国に種が輸出され、地域経済を潤した。1968年に採種組合が解散し、市内では栽培されなくなったが、2008年に種苗会社に種が保存されていたことが分かり、西中通地区で栽培が復活した。しっかりとした外皮の硬さとブルーム、黒いイボが特徴。漬物には最適。現在、柏崎の伝統野菜を代表する野菜となっている。
刈羽節成きゅうり① - evergreen ~畑に行く新潟の野菜ソムリエ〜



刈羽節成きゅうりの生みの親、与口虎三郎氏。

1002303_494351323978361_231786164_n.jpg

「刈羽節成胡瓜採種組合」設立の初代組合長である。橋場地区は古くから胡瓜の生産地だったが、その胡瓜の種を改良し、刈羽節成の名で全国に売り出したのが同組合。





橋場の大国玉神社に与口父子の功績を讃えて4Mを超える彰功碑が建っている。
当時は米の5倍ものの価格がつけられたという。農家はこぞって種を採り、その種取り用の胡瓜があれば一晩街で遊べたと伝えられている。
生産組合の中では品種を固定、維持するためにも一苗に種取り用の胡瓜は2つまでと言われていたが、農家はこぞって種を採り続けたという。




当時のエピソードを象徴するような写真。
いかに刈羽節成きゅうりの種が高価なものであったかがわかる。
これだけ地域に愛されてきた胡瓜であったが、先述のように時代の流れによって衰退し、一時は絶滅してしまった。

実は刈羽節成きゅうりの種に関するこんな話を種屋から聞いたことがある。



『刈羽節成きゅうりは種屋の保管庫の都合で処分候補であった。』



種の保存という名目で多くの在来種は種屋に保管されている。栽培自体が絶滅しても種は保管されているのである。
つまり、刈羽節成きゅうりのような在来種の絶滅というものがあるとしたら、それは種屋の倉庫整理という名目で極めて機会的に処分されることがある。現に新潟県でもそのように絶滅した在来種はある。
遠く昔の祖先から愛され、美味しいから、次代の方々に食べて欲しいからと種採りによって引き継がれてきた伝統野菜という文化財が私達の知らないとこで機会的に処分されているのである。

刈羽節成きゅうりは処分直前の前年に柏崎の伝統野菜として復活のプロジェクトが組まれ、ギリギリのとこで難を逃れた。つまり、あと1年遅かったら二度と食べることはできなかったのである。







現在、刈羽節成きゅうりこのような組織体制でプロジェクトが進められている。

IMG_0412.jpg

平成21年10月に加工所である「にしなか菜々彩工房」開業。
毎週木曜日に直売所開設し、加工業としては3トンの塩漬けした胡瓜を利用し、漬物出荷されている。
「刈羽節成」の栽培は、現在シルバー人材センターなどの団体も含め約40人、地元の小学校2校でも食育授業を主に給食などで取り扱われています。








にしなか菜々彩工房
ここで刈羽節成きゅうりは6種類の漬物になる。




また、取り組みの一つとして一口オーナー制度も募集している。現在では地元の方々を中心に150名ほどの加盟者がいるという。

E38381E383A9E382B7EFBC88E4BC9AE593A1E58B9FE99B86EFBC89.jpg


「菜々彩くらぶ」は、年会費(特別会員一口3,000円/一般会員一口1,000円)
会費は活動の維持費として栽培費などに使われ、お礼として刈羽節成きゅうりのお漬けものが送られます。
FAXまたは電話での申し込みとなっております。FAXでのお申し込みの方は、下記チラシをクリックし、印刷の上お申し込みください。


E38381E383A9E382B7EFBC88E4BC9AE593A1E58B9FE99B86EFBC89.jpg
PDFダウンロード



種に関するエピソードに非常に地域の文化を感じる伝統野菜である刈羽節成きゅうり。
先人たちが残した野菜という文化財の素晴らしさを皆さんもぜひ一緒に体験して頂きたい。






一次産業プロデューサー 山岸拓真

Trackbacks

trackbackURL:http://irodorieye.blog69.fc2.com/tb.php/218-31568e53
該当の記事は見つかりませんでした。