睦さんの“イモ”なら何イモでも旨い!

新潟県三条市下田地区。
福島県との県境にあたるこの下田地区。

さつまいもで有名な睦農園さん。
現在は13種類のサツマイモを栽培しているという。新潟県では新潟市の赤塚地域でタバコの転作作物としてサツマイモ栽培が始まりました。現在では「いもジェンヌ」の愛称で広く流通されているが、そのいもジェンヌの栽培の指導をしたのが睦農園の熊倉睦氏だ。



睦さんのサツマイモ。一番のコダワリは黒酢農法とのこと。除草剤と農薬を使わずに栽培。
サツマイモは土中の養分を吸い上げるために農薬や除草剤を使ったサツマイモは味にでるという。黒酢農法も永続性よりも『味』を意識してのこと。





そして、この見事な赤土。
鉄分豊富な赤土の風土が睦農園さんの栽培には欠かせない。
赤土の成分は鉄分。鉄分は私たち人間にとっても必要な物ですが、植物にとっても必要なサプリメント。鉄分は植物が光合成するときに必要な酵素をつくるのに使われる。
つまり、鉄分が豊富であればあるほど、光合成がスムーズに進行し、良質でなでんぷん質が多く作られるというわけだ。

確かに、熊倉さんのサツマイモを食すと豊富なデンプンを感じる。
いや、それはデンプンの糖化が進んでいないからではなくて、糖化は進み、甘さは十分なのにデンプン感を感じるという感じだ。

睦農園さんは13種のサツマイモを栽培しているが、基本的に一品種づつの出荷だという。
というのはサツマイモは品種によって糖化のスピードが違うとのこと。
睦農園さんは植物的な旬だけでなく、サツマイモの糖化の旬を意識して今一番美味しい品種を選び抜き出荷する。
さつまいもや、かぼちゃなどのデンプン質の野菜は収穫後に糖化をする必要がある。
つまり、収穫直後は「甘くはない」というわけだ。
かぼちゃの糖化→一番美味しい南瓜食べる - evergreen ~畑に行く新潟の野菜ソムリエ~


さて。皆さん一度は体験したことがあるであろう「さつまいも収穫体験」
私のブログでは野菜の真実を告げるべく、夢を壊すようなお話ばかりで申し訳ないのですが、収穫後のサツマイモを焼き芋で食べるというのは甘みが無いのは科学的に間違いないだろう。
ただ、熊倉さんもお話していたのだが「体験」という価値には勝てないというのもあるだろう。実際、私も睦農園の山々に囲まれた畑の真ん中で熊倉さんのサツマイモを土から持ち上げてみたいと、その場で食したいと思った。
一方で、食育などのイベントではそういった野菜の真実も伝えるべきだと思う。

『先ずは喰ってみなよ』

畑でグダグダ話ばっかの私に熊倉さんは言った。
ただ売れればいいというわけでなく、味と、価値を理解して頂ける方に届けたいという。
まあ、私も農家の貴重なお時間を頂き、畑にお邪魔してるわけだからコダワリを集めなくてはいけないという使命もあるからグダグダ話も仕方のだが。。



実は、熊倉さんちにお邪魔した時に
「他に熊倉さんしか食べないような自家用の野菜ありませんか?」とお聞きした。
農家の家に行った時には必ず聞くようにしている。
「隠し持ってる」という表現は正しくないが、そんなイメージだ。農家が一番美味しいモノを知ってるからだ。

頂いたジャガイモと里芋。
これが格別だった。
私は実を言うとサツマイモよりも、このジャガイモと里芋のファンになった。
睦農園さんの3種イモ、サツマイモ、里芋、じゃがいもを同時に食べると分かるのだが、非常に似ている。
同じ土、同じ生産者で育った野菜というのを、ここまで強く感じたのは初めてだ。

風土と生産者の技術でできる野菜という結晶を存分に感じれた。



一次産業プロデューサー 山岸拓真

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